2007年9月10日月曜日

効果検証における視点

■アクセス解析で効果を「検証」する
そもそもアクセス解析ツールは、「仮説→施策→検証」という視点を持つことで、より有効に活用できる。つまり、仮説無しでアクセス解析を見てもあまり効果的な活用とはいえない。ただ単に、日々のアクセス数をぼんやり見て、アクセス数が上がった、下がったと一喜一憂するものではない。「なぜ上がったのか」・「なぜ下がったのか」という原因を究明する視点が必要である。

例えば、ある施策を行いアクセス解析で調査をした結果が以下の場合、どのような評価をされるだろうか?


             4月    5月
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ページA PV数   200,000  150,000
ページB PV数   300,000  500,000
全体の PV 数   500,000  650,000


「全体のPV数が4月から5月にかけて50万件から65万件と、15万件の伸びを示している」と読むことができるだろう。全体のPV数向上を目指した施策であれば、成功と言える。

しかし、ページAに注目していただきたい。PV数は、20万件から15万件と、5万件減少していることがわかる。Aページへの流入の強化を図ったのであれば、失敗である。施策を見直す必要がある。

このように、アクセス解析をただ見ているだけでは、良し悪しの判断はつけることができない。何のために、どのような施策を行い、どうなれば成功かという視点「仮説」を持ってアクセス解析の結果を見ることが必要である。

例えば、Aページを「キャンペーン告知ページ」とすると、最終目標は、「キャンペーンのお申込み」である。キャンペーンお申し込みのために、Aページへの流入を強化する施策として、リスティング広告を用いた誘導やサイト内のナビゲーションの強化を行った。これは、「キャンペーン効果を高める=Aページへの流入数が伸びる」と仮定した施策である。

当然、その結果として「申し込みがあったか」という視点も重要である。しかし、その前に Web サイトの果たす役割として、施策が「どの程度のマーケティング効果を発揮できたのか」、「仮定した結果が得られたかどうか」を確認されると良いだろう。

Web サイトへの施策に仮説を取り入れて、アクセス解析のデータをご確認いただくことで、ただ見ているよりもデータが「活用できる」ようになる。ぜひ試してみていただきたい。

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