2007年8月1日水曜日

経路分析でコンバージョンを増やす方法

品揃えは豊富だが、陳列の悪いスーパーには行きたいとは思わない。なぜなら、欲しいものを探してもなかなか見つからないからだ。そんな時、ストレスを感じ、購買意欲も失せるというものだ。逆に、品揃えは少なくても、陳列が良く、目的の商品が見つけやすいスーパーは、使い勝手が良く、好感が持てる。つい、また行きたいと思ってしまう。見つけやすい売り場や陳列棚を作るコツは、お客様の目線=「顧客の動線」を知ることが一番大切である。

ホームページも同様に最適な動線の組み立てが非常に重要である。アクセス解析ツールを利用すれば、「入口・出口ページ」や「リンク元」といったデータをさらに掘り下げ、
 ・ユーザーがどのような経路でページを閲覧していったか
 ・迷わず目的の商品まで辿り着けたか
など、ホームページ内のユーザー行動が見えてくる。

いまやユーザーの行動を具現化する経路解析は、アクセス解析ツールの基本機能となり、各種様々な工夫を凝らしている。単純な経路の把握なら、根気があれば自力で解析することも不可能ではない。しかし、ページ数が多く階層構造が複雑な場合や、簡単に有益なデータを把握したい場合は、やはりアクセス解析ツールの経路解析データを見るといいだろう。

アクセス解析ツールの経路解析のデータを見てみると実に様々なことがわかる。

「効率の悪い動線」
その経路を通るアクセス数は多いのに、離脱する割合が多い動線は、「効率の悪い動線」といえる。この場合、特にユーザーを逃しているページを発見し、そのページを改善することでコンバージョン数を増やすことができる。

「効率の良い動線」
その経路を通るアクセス数の多い少ないに関わらず、離脱する割合が少ない動線は、「効率の良い動線」といえる。「効率の良い動線」でアクセス数が少ない場合は、その経路へ誘導をするページをより目立たせる、検索連動型広告のリンク先に指定する、などの施策をうつことで、よりコンバージョンの増加に結び付けることができる。

「想定していない経路」
サイト制作時には、「入口ページ」から「コンバージョンページ」に到達するまでの、ユーザーが辿るであろう「最短な道のり」つまり、あらかじめ想定していた経路を描きながら、サイト内情報や掲載内容を決めるのでないだろか。

しかし、必ずしも制作側の意向と、ユーザー側の思惑が一致するとは限らない。「想定する経路」よりも、「コンバージョン率の高い経路」が出現する場合が多々ある。それが「想定していない経路」である。「想定していない経路」が多く出現した場合、リンクの位置やコンテンツの内容を変更するなどの施策を行うことで、コンバージョン数を増やすことが大いに期待できる。

このように経路解析を見ていくと、ユーザーの行動や嗜好がおのずと見えてくる。アクセス解析ツールでの経路は、ユーザービリティ(使いやすさ)の改善や、今後のコンテンツ作成において貴重なデータになる。これからも大いに経路解析を利用していただきたい。


記事提供:株式会社環

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